膵臓β細胞の破壊によるインシュリンの絶対的な不足。Cペプチドが低値で抗GAD抗体が症例の8割で陽性となる。
抗GAD抗体が陰性のもの
インシュリン分泌の低下とインシュリン抵抗性が併存する。従来のNIDDMの大部分を指す。 家族性が多い。肥満が見られる。
膵臓β細胞の破壊によるインシュリンの絶対的な不足に起因する糖尿病をいう。 ほとんどが20歳未満に発症するが、高齢発症もありうる。
受容体に対する自己抗体がリガンド結合や刺激伝達をブロックすることによって機能障害が生じる。
抗GAD抗体が陰性のもの。
もともと遺伝的素因を持つ者が、おそらくウイルスなどの環境因子に暴露された結果、膵β細胞に対する自己免疫反 応が惹起され、β細胞が減少するものと考えられている。
MHCクラス2の変異により、膵臓β細胞が自己免疫反応で傷害されてインシュリンの分泌が減少する。 HLA抗原の種類は人種ごとに特色があり、日本人ではHLA-DR3、HLA-DR4の型が多い。
GADは膵β細胞中の酵素であり、GAD抗体は islet cell antibody としてはもっとも多い。
コクサキエウイルスや麻疹ウイルスの感染後に発症する場合がある。
細胞内にグルコースが不足するとATPを確保するために脂肪分解が促進して遊離脂肪酸が増加するが、これが肝細胞 でアセチルCoAに変換される。 糖尿病ではアセチルCoAがクエン酸回路に入れずにアセトンへと分解されるため、ケトン体を生じる。
10代に全身倦怠感と口渇で発症することが多いが、糖尿病性ケトアシドーシスによる昏睡で発見されることも少なく ない。
Cペプチドが低値で抗GAD抗体が症例の8割で陽性となる点が特徴的である。
Cペプチドはプロインシュリンが切断されてインシュリンとなる際に生じるタンパクの断片である。 I型糖尿病ではインシュリン産生が障害されているのでCペプチドも減少する。 グルカゴン負荷試験にてインシュリン分泌を亢進させてから、尿中のCペプチドを測定する。
生理的にはグルカゴンを負荷すると代償的にインシュリン分泌が亢進するが、本症では反応性が低い。 II型糖尿病との鑑別に利用されることがある。
インシュリンの補充療法が基本である。食事制限については児童の場合は成長過程にあることを考慮してカロリー 制限などは行わない。 なおスルホニル尿素などの経口血糖降下剤は膵臓β細胞が破壊されている本症には無効である。
網膜症・腎症などの合併症のリスクを減少させる効果がある。 ただし過剰投与により低血糖発作を来たすことがある。
成長の盛んな学童期には摂取エネルギーの制限は行なわない。 運動児には運動に見合ったエネルギーを追加して低血糖発作を防止する必要がある。
インシュリン分泌の低下とインシュリン抵抗性が併存するもので、従来のNIDDMの大部分を指す。 家族性が多く、肥満が見られる。
除外診断の性質を有する用語であり、HLAマーカーや抗ランゲルハンス島細胞抗体と無関係でケトーシスが見られな いタイプをいう。
肥満になると脂肪細胞での中性脂肪の蓄積量が増加するとともに、血中の遊離脂肪酸も増加する。 過剰な遊離脂肪酸は、インシュリン受容体のチロシンキナーゼの活性を低下させ、インシュリン受容体の機能を低 下させる。 加えて高血糖によって GLUT-4の活性が低下する。
こうしてインシュリンが末梢において十分な機能を果さなくなることをインシュリン抵抗性の増大という。
特に内臓型肥満が多い。
しびれは両側性であり、最初に知覚が低下する。症状は夜間に増悪する。
主にNIDDMにおいて血糖値が極めて高いために浸透圧性に利尿が亢進して体液の喪失を招き、昏睡に至る。
腎盂腎炎・歯肉炎・肺結核・膀胱炎など。
アキレス腱反射低下、起立性低血圧、下痢、便秘、排尿障害をもたらす。
インシュリン受容体の機能不全によるインシュリン結合低下である。
インシュリン受容体に対する自己抗体がインシュリンとインシュリン受容体との結合を阻害し、その 結果インシュリン作用の発現が低下する。
過剰な遊離脂肪酸によるインシュリン受容体の機能低下。インシュリン結合以後の障害である。
比較的若年で発症し、常染色体優性遺伝形式を示すものをいう。
Maturity onset type diabetes of the young (MODY) was previously considered to be a third form of type 2 diabetes. However, with the discovery of specific mutations leading to MODY, it is now classified under secondary or other specific types of diabetes. MODY is characterized by onset prior to age 25. All cases to date have shown impaired b-cell function. Patients may also exhibit insulin resistance and late b-cell failure. Mutations in 5 genes have been linked to MODY: MODY-1 results from a defect in the hepatic nuclear factor-4a (HNF-4a) gene; MODY-2 is due to a defect in the glucokinase gene; MODY-3 is caused by defects in the HNF-1a gene; MODY-4 is due to a mutation in the insulin promoter factor-1 (IPF-1) gene; and finally defects in HNF-1b are a rare cause of MODY.
HNF-4αの遺伝子変異に起因する。
グルコキナーゼの遺伝子変異に起因する。 正常のグルコキナーゼは膵臓β細胞では解糖系を促進させてグルコースセンサーとして働く機能を持つ。
HNF-1αの遺伝子変異に起因する。
サイアザイド系利尿薬、フェニトイン、ステロイド剤などが原因となる。
Akimichi Tatsukawa