成熟したリンパ球細胞の形態を示す白血病細胞がモノクローナルに増殖する疾患である。
成熟したB細胞が増殖する。
小児には生じないとされている。
小細胞性リンパ腫が白血病化したものをいい、CLLの大部分を占める。 Bリンパ球に特徴的な表面抗原に加えて、本来Tリンパ球に発現されているCD5も陽性となる。
B細胞由来の慢性リンパ性白血病で、脾腫と汎血球減少を特徴とする。
旧名 T-CLL である。
B-CLL-ではB細胞のCD19およびCD20の表面抗原が陽性となるが、Tリンパ球に発現されているCD5も陽性となる。
比較的成熟した小リンパ球様のCLL細胞が増生する。
免疫グロブリンの軽鎖の構成比率がκもしくはλに偏っている。
特定の再構成 rearrangement が増加していることが証明される。
無症状の症例では経過観察が多く、骨髄機能不全や臓器圧迫症状を呈して治療を開始する。
肝臓で代謝されて phosphamide mustard と acrolein に転じて活性を獲得する。 副作用として出血性膀胱炎を生じる。
小細胞性リンパ腫が白血病化したものをいい、CLLの大部分を占める。 Bリンパ球に特徴的な表面抗原に加えて、本来Tリンパ球に発現されているCD5も陽性となる。
慢性の経過を辿る白血病であり、自覚症状は軽微なことが多い。
末梢血ならびに骨髄においてリンパ球が著明に増加し、末梢血では 15000[個/μl]以上、骨髄では30% 以上となる。
B細胞のCD19およびCD20の表面抗原が陽性となるが、本来Tリンパ球に発現されているはずもCD5も陽性となる。
慢性リンパ性白血病の類縁疾患であり、腫瘍細胞は後期成熟B細胞に由来する。 本症はインターフェロンがかなり有効である。
dry tap を呈する。
毛髪状の細胞突起を持った白血病細胞 hairy cell が出現する。
HTLV-1の感染により引き起こされるT細胞の白血病・リンパ腫をいう。 CD4+CD8-のT細胞が腫瘍化して増殖する。この点は皮膚T細胞性リンパ腫と同じ。
予後の悪い順序に列挙すると、
高カルシウム血症・リンパ節腫脹・肝腫大・脾腫など多彩な臨床症状を呈し、抹消血にはATL細胞が多数出現する。 VEPAなどの多剤併用療法が施されるが、免疫能の低下に伴う日和見感染と高カルシウム血症によって1年以内に死 亡することが多い。
くすぶり型や慢性型から急激に悪化していくもの。
リンパ節腫脹が前景に立つ非白血病性。すなわち悪性リンパ腫の中でHTLV-1が関与するもの。 VEPAやVP16の多剤併用療法が施されるが、予後不良。
T細胞性の慢性リンパ性白血球のなかでHTLV-1が関与するもの。 無治療で自然軽快することもあるが、まれに急性転化を生じる。
ATL細胞が増殖をはじめており、抹消血に異常細胞が少数見られるものの長い臨床経過をとる。 無治療で自然軽快することもあり、もっとも予後がよい。
HTLV-1はレトロウイルスであり、CD4+T細胞に感染し逆転写酵素によって宿主 DNAに自身の遺伝子を組み込 む。組み込まれた遺伝子の一つであるp40-taxは感染T細胞にIL-2とそのレセプターを発現させる。 そもそもIL-2は活性化CD8+T細胞から分泌され、T細胞を増殖させる作用をもつため、感染T細胞は不死化する。
感染経路としてもっぱら問題になるのは母乳による母子感染である。 しかも感染はウイルス感染細胞が直接宿主細胞に接触して成立することがほとんどで、遊離のウイルス のみで感染することはほとんどない。
ウイルス遺伝子の組み込みによって宿主細胞の癌遺伝子が活性化されるとするpromoter insertion機構 は現在のところ、否定的である。
カリニ肺炎や細菌性肺炎に罹患しやすい。
掻痒感を伴なわない紅斑を呈する。
形態学的特徴および免疫マーカーがセザリー症候群と類似するが、HTLV-1を検出することで鑑別できる。
腫瘍細胞から分泌される副甲状腺ホルモン関連タンパク PTHrP や IL-1 が原因である。 急性出血性膵炎を招いて死ぬこともある。
CD4+, CD8-であり、特にCD25陽性が本症に特徴的である。
モノクローナルバンドの検出によって、HTLV-1プロウイルスDNAがモノクローナルに組み込まれているのを証明す ることで確定診断となる。
抹消血に多型性の白血病細胞 flower cell が出現する。 抹消血の病理画像は こちら。
病型によって治療が大きく異なる。 慢性型およびくすぶり型は経過観察にとどまる。急性型およびリンパ腫型に対しては強力な多剤併用療法を施行する が、治療に抵抗し発症から2年ほどで死亡する。
インターフェロンとbestarbucil との併用療法により、比較的高い部分寛解率が得られている。
新抗がん剤 MST-16も単独療法にて、完全寛解を含む40% 強の寛解率が得られた。
いかなる機序で??
Akimichi Tatsukawa