肝炎ウイルスによる急性肝炎であり、サイトメガロウイルス・単純ヘルペスウイルスなどによる肝炎はウイルス性肝 炎に含めない。
急性ウイルス肝炎の一般的な組織所見は以下の通りである。
壊死に陥った肝細胞が好酸性色素に染まる(好酸小体 eosin body)。この処理のためにクッパー細胞が増生する。
経口感染で発症し、急性肝炎となるが決して慢性化しない。 したがって予後良好であるが、極まれに劇症肝炎に発展する。 治癒後は終生免疫を獲得するため好発年齢は若年層である。
貝類の生食による感染が多く報告されている。
ウイルスは主に患者の糞便中に排泄され、これが感染源となって糞口経路で感染が成立する。 流行性の感染は糞便によって水資源が汚染されて生じることが多い。
感染後3週間で発熱・咽頭痛などの感冒様症状が出現し、続いて黄疸が出現する。
IgGの検出は以前の感染を、IgMの検出は最近の感染を示す。 A型肝炎ではIgG抗体によって終生免疫が成立するため、IgM抗体の検出で急性期の確定診断を行なう。 もしIgG抗体で診断する場合はペア血清を用いる。
慢性化することはないため、安静と食事療法のみで十分である。 ただ劇症肝炎への移行に注意すれば足りる。
汚染された水からのE型肝炎ウイルスの経口感染により発症するが、日本ではほとんど発症例がない。 慢性化はないが、激症化はありうる。特に妊娠後期に激症化し、致死的である。
Akimichi Tatsukawa