骨格筋の神経筋接合部にあるアセチルコリン受容体(ムスカリン型)に対する自己抗体により神経筋伝達が阻害され、 筋力低下をもたらす疾患である。 発症は乳児期から成人まで幅広い。
なんらかの原因によって抗アセチルコリン抗体が産生されると、抗原抗体反応と補体によって骨格筋の神経筋接合部 に炎症が生じ、その結果として骨格筋表面のアセチルコリン受容体の数が減少する。
一般症状としては全身倦怠感がある。特徴的な症状は休息によって回復する脱力症状である。 脳神経のほうが骨格筋の神経よりもおかされやすい。 なお筋萎縮はなく、反射も正常に保たれる。
初発症状となる。
休息によって寛解する点が特徴的である。重症例では呼吸筋が麻痺し、人工呼吸を必要とする場合もある。
脳幹から伸びる下位運動ニューロンの接合部が障害されると構音障害・嚥下障害・舌麻痺などを来たす。
テンシロンはコリンエステラーゼ阻害薬であり、アセチルコリンの作用を増幅する。 重症筋無力症ではテンシロンを静注すれば症状が劇的に改善する。
本症に特異的な所見であり、特に胸腺腫の合併例や眼筋型重症筋無力症では高率に高値を示す。 ただし重症度とは相関しない。なお基準値は0.3[nmol/l]以下である。
神経筋終板の変形の所見がみられる。
末梢神経を連続刺激すると筋の活動電位は急速に減衰する。
胸腺が自己抗体産生の場になっている可能性が示唆される。
眼症状のみの軽症例に対する第1選択である。
抗体産生を抑制することで作用をもたらす。
胸腺腫がある場合は絶対適応となる。難治な症例では胸腺腫がなくとも胸腺を摘出することがある。
胸腺および前縦隔脂肪組織を en bloc に摘出する。
イジオタイプネットワークによる免疫寛容を作動させる。
呼吸筋が麻痺した重症例に必要となる。
Akimichi Tatsukawa