吸収された薬物は身体に一様に分布するわけではない。 血中の薬物はしばしば血漿タンパクと結合するが、結合型薬物は活性を失なうとともに分子量が大きくなるので生体膜 を通過しにくくなる。
全身循環に到達した薬物量の割合をいう。
分布容積とは、「体内に存在する薬がそのときの血漿中濃度と同じ濃度で分布していると仮定したときに占める体積」 のことである。
ここで体内に存在する薬の全量を経時的に追跡することは困難であるが、薬物投与直後について全投与量をXとし、
上で求められた
をそのときの血中濃度とみなせば分布容積を算出できる。
分布容積 [L] = 体内に存在する薬の全量[mg]/血中濃度[μg/mL]
血漿タンパクとよく結合して組織成分と結合しにくい薬物では、分布容積が血漿容積に近づく。 逆に組織に移行しやすい脂溶性の薬物の分布容積は血漿容積を大きく上回る。
例えば、リチウム(リーマス)の分布容積は 0.79L/kg である。身長 175cm,体重 70kg の人がいるとして、 その人におけるリーマスの分布容積は 0.79L/kg * 70kg = 55.3L である。 彼の推定循環血液量 EBV は 0.168 * power(1.75,3) + 0.050 * 70 + 0.444 = 4.844375L であるから、 リーマスはその大部分が血液外に分布することがわかる。
薬物を標的臓器あるいは組織に選択的に分布させるための方法論である。
薬物を脂質に溶解させたり、リポソームなどのキャリヤーを用いる。
エネルギーを要しない輸送。
電荷を持たない分子が、濃度勾配によって拡散する現象。
膜上の孔を介して、水分子やイオンが拡散する現象。
担体を介して濃度勾配にしたがって拡散する現象。 特徴としては、1)飽和しうる 2)薬剤の特異性に関係する 3)エネルギーが不要 など。
最大の特徴は、エネルギーを要すること。
このエネルギーはしばしば Na
K
ATPaseを介して獲得される。
Akimichi Tatsukawa