もともと認知とは、感覚器を通して得られた身体内外の状況を把握して、判断の材料として利用する機能をいう。 したがって認知障害あるいは失認とは、感覚が正しく入力されているのに、それを正しく認識できない障害をいう。
ものは見えるのにそれがなんであるか理解できない状態をいう。
身近な人々や有名でよく知っているはずの人々の顔が識別できなくなることをいう。声を聞くとたちまち誰であるかわかるのが特徴である。
精神性注視麻痺・視覚失調・視覚性注視障害を三徴とする視空間失認をいう。
両側後頭葉の広汎な病変によって視力を喪失するも、自己の盲目を自覚せず、これを否認するものを アントン症候群 Anton's syndrome という。
手指失認 finger agnosia に左右失認 right-left disorientation ・計算不能 acalculia・書字不能 agraphia が 合併したもの。 優位半球の頭頂葉の障害に起因する。
病巣と対側の半側視空間にある対象物の認知障害をいう。 劣位半球の病変で生じやすく、特に右中大脳動脈閉塞による右半球の脳梗塞では必発である。
手指失認に左右失認・計算不能・書字不能が合併したもの。
優位半球の頭頂葉の障害に起因する。 すなわち三次連合野である角回が、腫瘍や角回動脈の閉塞などで障害されて生じる。
Akimichi Tatsukawa