緩衝塩基(主にHCO3)の高値もしくはH
の喪失によって生じたアルカローシスをいう。
呼吸抑制による呼吸性代償で二次的にPCO2が上昇するがアルカローシスを是正するほどではない。
たとえば乳児肥厚性幽門狭窄症などにおいて、嘔吐のために胃液内のHClを大量に喪失する場合に起こる。
H
を喪失すると重炭酸イオンの緩衝系が
+
→ H
+ HCO
の方向に傾き、 HCO
が増加してアルカローシスとなる。
呼吸性の代償作用として呼吸が抑制され、次第にPCO2が上昇し、いったん下がったH
も次第に
正常値に向かうがアルカローシスを是正するほどには回復しない。
大量のK
が失われて低カリウム血症となると、K
が細胞内から細胞外に
移行し、電気的中性を維持するためにH
が細胞内へ移行して、細胞外環境がアルカローシスと
なる。
アルドステロンの作用で遠位尿細管でのナトリウムイオンの量が増加するため、H
が ナトリウムイオン
と交換されて尿中に排泄される。
腎臓の傍糸球体装置の過形成によりレニン分泌が亢進して高アルドステロン血症を呈したもの。
酵素欠損によりコルチゾールの産生が低下すると、フィードバック機構によってACTHが増加し、その結果として 電解質コルチコイドの産生が過剰となり、代謝性アルカローシスを呈する。
腎臓での HCO
の再吸収亢進に起因する。
体内に取り込まれた大量のクエン酸がTCA回路を活性化し、その結果、酸化性物質が減少するから。??
呼吸性調節では呼吸の抑制によって代償する。
通常、アンモニア NH3 はH
と結合してアンモニウムイオン NH4+ となって尿中に排泄される。
代謝性アルカローシスの場合には、アンモニアの産生を抑制することによってH
の流出を抑制する。
意識障害やテタニーを招く。
緩衝塩基(主にHCO3)の高値を示唆する。
原因疾患に対する治療を行なう。 カリウム、クロールの欠乏に対しては補正により改善することも多い。
テタニーあるいは意識障害などの症状が出現した場合、あるいはpH 7.55,HCO3 35mEq/L以上の高度なアルカローシスに対してはアルカローシスを補正する。
Akimichi Tatsukawa