体内における酸性代謝物の産生や体外からの酸負荷の増大によって生じるものと、重炭酸イオンが喪失す
ることで相対的にH
濃度が上昇するものに大別される。
いずれの場合も血中の重炭酸イオンが低値となる点が特徴的である。
このとき生体は肺における二酸化炭素排出を増加させて代償するが、腎臓においても不揮発性酸の排泄増 加や重炭酸イオンの再吸収の増大で代償しようとする。 しかし腎性代償はその速度が遅いため、不揮発性酸の蓄積が生じ、この共役塩基である陰イオンが増大す るためにアニオンギャップが高値をとる。
尿細管からの酸排泄が減少もしくは重炭酸イオンの再吸収障害のために、代謝性アシドーシスを呈したもの。
集合管においてH
の過剰な再吸収が行なわれるために代謝性アシドーシスを来たしたもの。
このときH
の排泄障害であるから、アシドーシスであるにもかからわず、アルカリ尿を呈する。
重炭酸イオンの再吸収障害による腎性アシドーシス。
そもそもPTHは近位尿細管に作用して重炭酸イオンの排泄を促進する作用を持つから。
腎臓の近位尿細管不全によって、重炭酸イオンの再吸収障害による腎性アシドーシスを呈する。
1型糖尿病においてケトン体が蓄積するために起こる。 このとき、呼吸性の代償作用として顕著な呼吸の促進が起こり、この過換気の結果、肺胞気のPCO2 は低下し、代償的に次第にpHは回復に向かう。
慢性腎不全において尿細管の機能が低下し、H
の排泄低下と HCO
の再吸収障害が
生じるから。
もっぱら嫌気性回路が回転することによって酸の産生が増大するからである。
2〜10歳ぐらいの幼児において、急に発症し、頻回の嘔吐と意識低下およびアセトン血症を伴なう症候群である。
糞便から HCO
が喪失するために代謝性アシドーシスとなるが、Cl
が増加す
るのでアニオンギャップは正常範囲にとどまる。
副腎皮質ホルモンの生合成に関する酵素が先天的に欠損しているため、アルドステロン分泌が減少する。
分岐鎖αケト酸脱水素酵素複合体(BCKAD complex) の異常により、αケト酸が蓄積する。
重症例では Kussmaul呼吸となる。
基準値は約12[mEq/L]であり、20以上で代謝性アシドーシスと評価される。
ただし HCO
喪失型の代謝性アシドーシスでは正常にとどまる。
アシドーシスの炭酸水素ナトリウムによる補正の必要は、急性発症では
、慢性では
の場合である。
投与量は HCO
濃度が 18〜20mmol/Lを目標として、
HCO3投与量 = (24 - HCO3) * 体重 * 0.2 * 安全係数(0.5)
から推定する。
メイロン84投与量 = 細胞外液量(体重[kg]* 0.2) * BE[mEq/L] * 0.5
換気が十分であることが条件であり、高Na血症や高浸透圧血症に注意する。
Akimichi Tatsukawa