尿細管からの酸排泄減少もしくは重炭酸イオンの再吸収障害のために、代謝性アシドーシスを呈したもの。
集合管においてH
の過剰な再吸収が行なわれるために生じた代謝性アシドーシス。
このときH
の排泄障害であるから、アシドーシスであるにもかからわず、尿はアルカリ性を呈する。
近位尿細管において重炭酸イオンの再吸収が障害されるために生じた代謝性アシドーシス。
慢性腎不全のさいに生じるもので、高カリウム血症と低アルドステロンを特徴とする。
集合管においてH
の過剰な再吸収が行なわれるために代謝性アシドーシスを来たしたもの。
このときH
の排泄障害であるから、アシドーシスであるにもかからわず、アルカリ尿を呈する。
家族性に発症し、常染色体優性遺伝形式をとる。
リンパ球が遠位尿細管に浸潤し、遠位型尿細管性アシドーシスを生じる。
H
の分泌障害とともに HCO
の再吸収障害も生じるので、Cl
の再吸収が亢進し、
アニオンギャップは正常となる。
HCO
は HCO
-K
の状態で排泄されるため、カリウムも排泄される。
Cl
の再吸収が亢進するため。
このため尿路結石症を合併しやすい。
合併した尿路結石によって腎結石や腎臓の石灰沈着を見る。
経口で投与された塩化アンモニウムは腸管で代謝されて塩酸と尿素となるので、代謝性アシドーシスが増強される。 正常ではこれに反応して尿中の酸性化が進むが、本症では酸分泌能が低下しているために尿のpHが5.5以上に留 まる。
尿細管での尿の濃縮能を調べる検査である。
生体を脱水状態にすると健常者ではADHが分泌されて水の再吸収が増加する。ところが腎髄質機能が低 下していると再吸収能が障害されるので、尿の浸透圧が上昇しない。
骨からのカルシウム動員を招いて高カルシウム血症となり、骨量減少から骨粗鬆症に発展することもある。
アルカリ性で溶解度が低くなる結石が本症で析出しやすくなる。
近位尿細管において重炭酸イオンの再吸収が障害され、 HCO
が過剰に排泄されるために生じた
代謝性アシドーシスである。
そもそもPTHは近位尿細管に作用して重炭酸イオンの排泄を促進する作用を持つから。
腎臓の近位尿細管不全によって、重炭酸イオンの再吸収障害による腎性アシドーシスを呈する。
尿細管の管腔側細胞膜にはNa
-H
交換系がある。
尿細管内で炭酸脱水酵素によってH
が作られるとこれは管腔内のNa
と交換される。
したがって炭酸脱水酵素はNa
の再吸収を促進する。
とすれば炭酸脱水酵素が阻害されるとNa
の再吸収が滞る。
ただしアニオンギャップは正常である。
これは HCO
低下に反応してCl
の再吸収が高まるからである。
HCO
は通常K
とイオン結合した状態で排泄されるため尿中へのカリウム排泄が増加す
る。
したがってアシドーシスを補正するために重炭酸イオンを補充すると低カリウム血症が増悪する。
アシドーシスが適正に補正されるならば、特に症状を示さない。
経口薬としては重曹やクエン酸Naがある。低カリウム血症の増悪に注意する必要がある。
しばしば慢性腎不全のさいに生じるもので、高カリウム血症と低アルドステロンを特徴とする尿細管性アシドーシス である。臨床の現場でもっとも出逢うことの多い尿細管性アシドーシスである。
アルドステロンの分泌低下もしくは作用不全によって尿細管におけるNa
-K
ポンプが失調し、
カリウムの尿中排泄が減少する。
Akimichi Tatsukawa