免疫複合体の沈着によってすべての糸球体の係蹄壁(基底膜)がびまん性に肥厚するのを特徴とするネフローゼ症候群 である。 成人のネフローゼ症候群の原因疾患としてはもっとも多い。
中年男性に多く、その7割以上がネフローゼ症候群に移行する。
腫瘍細胞の抗原が原因となって免疫複合体が形成されると考えられている。 したがって本症を診断した際には悪性腫瘍の全身的な検索が不可欠となる。
B型肝炎をはじめ梅毒やマラリアで生じる。
HBs抗原が病因に関与しており、特に小児のB型肝炎で認められる。
特にSLEや金製剤で治療中の慢性関節リウマチに多い。
金製剤やペニシラミンが挙げられる。
抗体がなんらかの内因性あるいは外因性抗原と反応して免疫複合体を形成し、この免疫複合体が糸球体基底膜の上皮 細胞下に沈着することによって発症すると考えられているが、それ以外については不明である。
さらに補体系が免疫複合体上で活性化されるとタンパク尿が出現することが判明しているが、その機序は不明である。
なお Heymann腎炎とはラットを用いた膜性腎症のモデルである。
一般的なネフローゼ症候群と同じである。血尿や高血圧などの糸球体腎炎を思わせる症状には乏しい。
IgGを主体とした免疫複合体が発症に関係しているにも関わらず、血中免疫複合体は必ずしも高値ではなく、 血清補体価も低値ではない。
自然寛解するものやステロイドが有効なものがあるとおもえば腎不全にまで進行するものもある。
Akimichi Tatsukawa